霊出せ、霊出せ、霊出せ。

『姉の島』 村田喜代子
再読。
八十五歳になったミツル姉さ。
浜のおなごは八十五の年を迎えると
齢を倍に数える習わしがある。
だから百七十歳。
めでたい、めでたい。
目上のおなごを「姉さ」と呼ぶ。
物語の冒頭から、
何とも不可思議な風習。
…た、たまらない。
グングン惹き込まれる。
家族。
仲間。
命。
つながり。
営み。
生。
死。
密漁船。
幽霊船。
潜水。
水底の暗さ。
スリルや恐怖。
村田先生の紡ぐ、
ミツル姉さの語りが、
時に煌めき、
時に陰を帯び、
時に刃物のようで、
時に体温のようにあたたかい。
文字が呼吸しているかのやう。
こんな風に、
戦争を描く作品もあるのか。
幽霊を描く作品もあるのか。
いろんな要素を含んでいる物語。
読み終えて、
深い感動に包まれた。
余韻が未だ後を引かない。
姉さ、アグレッシブ!
年を重ねてゆくための、
教科書にしたい作品です。
BGM:WITH ONE WISH『葉加瀬太郎』
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